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【コラム】山手線車内にカメラバックを置き忘れ、自力で発見した話

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山手線を1周してもどってきたカメラバッグ
山手線を1周してもどってきたカメラバッグ 全 3 枚
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 しかし、怪しいと思った電車がきたら、とりあえずそれに乗り網棚を自分で確認すれば、1駅ごとに1本ずつ調べることができる。発見できればそのまま持って降りればよいだけだ。

 というわけで、自力回収に作戦変更。

 作戦はこうだ。まず、駅員に捜索をかけてもらった電車が何分に戻るかを確認。降りたホームでその電車を待つ。それまでの電車はホームに入るごとにホームから網棚をチェック。乗り込んでの捜索は、捜索をかけた電車の1本前からとする。乗り込んだら次の駅までに車両を捜索。見つからなければ、次の駅で降りて後続の電車を待ち、同じことを繰り返す。

 我ながら完璧な作戦だ(笑)。

 ホームに戻って最初の電車が入ってきた。まずは外から網棚がどう見えるかを確認。この時間帯、3分と間をおかず電車が入ってくる。電車が入ってくるたびに腰をかがめて車両をのぞき込む不審者と化しながら、何本か外から確認。が、当然それらしきバッグは発見できない。

 そして、捜索をかけた電車の1本前の電車がやってきた。最初に降りたときの時間が5分くらいの誤差が考えられたので、可能性が高いのはこの電車あたりからだ。疑わしい車両は6号車から8号車と予想としていた。これも降りてすぐに階段へ向かって移動してしまったため、正確な車両を覚えていないため幅をもたせた。

 6号車のいちばん前のドアから乗り、すぐさま網棚をチェックしながら移動。7号車をチェックしても見つからない。次かその次の電車か、とあきらめかけたが、8号車の網棚に目をやると、なにやらそれっぽい見覚えのある形状を発見!

 「あった!」 思わず口にでてしまったが、無事カメラバックの回収に成功!!

 日ごろの行いがいいのか、一生分の運をここで使い果たしたか、東京から一駅の有楽町で発見することができ、そのまま新橋で東海道線に乗り換えることができた。置き忘れ発覚から正味のロスは1時間ちょっと。あちこと移動することもなく結果的には最短時間で回収できたと思う。

 大事な商売道具を置き忘れる間抜けはあまりいないだろうが、その間抜けのお願いに2回も捜索をかけてくれたJRの駅員、無事もどってきた日本の治安の良さにも感謝だ。
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《中尾真二》

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