俳優の和田庵が5月21日公開の映画『茜色に焼かれる』に出演することが決定した。
同作は弱者ほど生きにくい時代に翻弄されながらも、わが子への溢れんばかりの愛を抱えて気丈に振る舞う母と、その母を気遣って日々の屈辱を耐え過ごす中学生の息子の物語。母親・田中良子役を尾野真千子、息子の純平を和田が演じ、その他にも片山友希、オダギリジョー、永瀬正敏らも出演。監督は『舟を編む』(2013年)や『町田くんの世界』(2019年)などで知られる石井裕也が担当した。
2005年生まれの和田は現在15歳。8歳から芸能活動をスタートさせ、映画『ミックス。』で俳優デビュー。ドラマ『隣の家族は青く見える』(フジテレビ)や齊藤工監督作『フォークロア:TATAMI』に出演し、注目を集めた。その後、語学力と人間力を高めるべくカナダへと留学。昨年夏に帰国した。
和田は「初めて台本を読んだ時、役の重要さにプレッシャーと気合い、そして感謝という色んな感情が同時に溢れたのを覚えています」と作品に触れた最初の印象をコメント。
主演の尾野については「とてもやさしく面白い人で、殆どの時間を一緒にいて、本当の親子のように接していたのでクランクアップの時はとても寂しかったです」と語り、「石井監督は普段はとても気さくで話しやすいお兄さんという感じですが、いざ撮影が始まると怖いくらい集中して別人のようになります。そして監督の良い映画を作りたいという強い想いが現場全体に伝わり、僕も拙いながら『このチームの一員として良い作品を作りたい』と意欲が湧きました。今回、この素晴らしい作品に役者として参加出来たことを僕は誇りに思います」と話した。
最後は「母と子を取り巻く矛盾や理不尽さの中でコントロール出来ない感情に振り回されながら、それでも幸せになりたいと願う親子を描いた作品です。純平を演じて僕自身も精神的に成長出来たと思います。その親子の姿は皆さんにとって、きっと忘れられない作品になると信じています」と締めくくった。
映画『茜色に焼かれる』は5月21日にTOHOシネマズ日比谷ほかで全国公開。